仲田の英語学習記(4)
前回、電話すると会話力が鍛えられるという話をしました。
慣れない外国語でビジュアル的な補助がない状況で、現状を説明して相手の反応を正確に聞き取るというのは、なかなか難しいことです。それ故に、受話器を取る心理的ハードルは結構な高さです。ですが、ほぼ英語ができないのに心理的なハードルが「ゼロ」の人間もいることに驚愕したことがあります。
入学前のアメリカ旅行中の話。
ゲストハウスのドミトリーで同部屋だったエクアドル人(ベネズエラだったかもしれません)の旅人、名前は忘れましたが彼の「まずやってまえ」精神は見習うところがありました。
例のごとく、次の滞在地までの電車の予約をする時、彼もいっしょに行くと言い出しました、チケットも持ってないのに。
自分が電話するのを日和っていると、「じゃあオレが先にやる」と受話器をあげて電話し出しました、英語話せないのに。
で、ほぼスペイン語で時々英単語を混ぜながら、自分の要求を伝えていました。もちろん、相手には伝わらず、受話器から相手から何かまくしたてられている声が聞こえてきます。絶対聞き取れていないと思うのですが、それに対して、ほぼスペイン語で言い返していました。そのやりとりを2〜3回繰り返して、「ヒロ、何言っているか分からん、代わってくれ」と受話器を渡されました。
「あんた、すげーな」
「なにが?」
「あんたの予約、おれができるわけないやろ。。。」
「たしかに」
「ソーリー」とひとこと言って、電話を切りました。
結局彼はいっしょについて来ず、LAでほんの数時間いっしょに過ごしただけでしたが、あれから20年以上経っても時々思い出すくらいインパクトが強い人でした。
ちなみに、自分にはほぼスペイン語にしか聞こえなかったのですが、彼は英語で要求を伝えていたつもりだったのも衝撃でした。
冗談みたいな話ですが、語学学習においてこのマインドからは学ぶことが多いと思います。
スピーキングの上達を妨げる主な要因は「羞恥心」です。
伝わらなかったら恥ずかしい
変な発音だったら恥ずかしい
正確な表現でなければ恥ずかしい
色々あると思いますが、初心者の間は少々無茶苦茶であってもとりあえず場数を経た方が良いと思っています。
実際、大学に入学したときはほぼ自分と同じレベルの英語力だった知り合いが、1年も経たないうちに「ネイティブですか?」と聞きたくなるレベルの英語力になっているのを目の当たりにすると、ビビらずに飛び込んでいく勇気は本当に大事だなと思います。